ラ・アルケリアでの食事を終え、店を出て中庭でぶらぶらしていると、
僕のテーブルの隣で食事をしていたファミリーが声をかけてきた。
どうやらベルギー出身で、今は南フランスのニース近郊に住んでいるらしい。
訊けばバカンスで1週間ほど滞在する予定とのこと。
このホテルに家族5人で1週間滞在するということは相当リッチなのだろう。
後日、メールで家の写真を送ってくれたが、プール付きの豪邸だった。
もうすぐパリ大学に入学するという高校生の息子が達者な英語でいろいろ話してくるが、
両親はあまり英語は得意ではなさそうだ。
よく思うことだが、欧米の人たちは話す時の距離が近い。
どんどん距離を詰めてくる彼らに、僕はジリジリ後ずさりしながら会話を楽しんだ。
翌日、ちょっと早めに起きて身支度を整え、広い敷地を散歩。
そしてレストランへ。
アシエンダ・ベナスーサは朝食の素晴らしさでも有名だ。
たくさんの種類のパンが出てくるが、どれもがレベルが高い。
自家製ジュースも濃厚で美味しい。
メインはいろんな料理から選べるが、モハマ(マグロの生ハム)とクロックムッシュを選んだ。
なんと朝食に2時間近く!
当時世界一美味しい朝食と言われていた通りのレベルの高い充実した朝食に満足しつつ、
ふと考えてみる。
ヨーロッパでこういった豪勢でボリュームのある朝食はどういう位置づけになるのだろうか。
時間的にブランチというわけでもない。
一般的に、英国を除くヨーロッパの人たちは朝食を簡単なもので済ますことが多い。
英国でも、最近はいわゆるフル・ブレクファストを供するところは減り、簡素化されているようだ。
ここスペインでは、Churros con Chocolate(チュロスとホットチョコレート)がよく食べられている。
チュロスをホットチョコレートにべったり浸けて食べるのだが、
このチョコレートが実は砂糖より甘い。(笑)
僕も一度は食べたことがあるが、とてもじゃないけど毎日は無理!
フランスでも、クロワッサンや甘いケーキなどとカフェ・オ・レという軽いものだ。
その点、僕たち日本人はパン食が増えたとは言え、伝統的な和の朝食は品数も
ボリュームも多いので、そんなに抵抗なく受け入れられる気がする。
おそらく、このホテルに泊まる人たちは、全員、食事をメインテーマとして訪れている
食いしん坊であろうから、朝からヘビーなボリュームでも意外と楽しめるのかもしれない。
続く
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